○ 時弥勒菩薩摩訶薩 知八千恒河沙諸菩薩等心之所念
○ 并欲自決所疑 合掌向仏 以偈問曰
○ 無量千万億 大衆諸菩薩 昔所未曽見 願両足尊説 是従何所来 以何因縁集
○ 時に弥勒菩薩摩訶薩は 八千恒河沙の諸の菩薩等の心の念ずる所を知り
○ 并びに自ら疑う所を決せんと欲して 合掌し仏に向いたてまつりて 偈を以て問いて曰さく
○ 無量千万億 大衆の諸の菩薩は 昔より未だ曽て見ざる所なり
○ 願わくは両足尊説きたまえ 是れ何所従り来れる 何の因縁を以て集れる
その時、弥勒菩薩摩訶薩は八千の恒河沙の多くの菩薩たちが心に思っていることを知り、並びに自身の疑いをも晴らそうとして、合掌し、仏に向かって偈をもって、質問した。
量り知れない千万億の多くの菩薩たちは、昔からいまだかって見たことがありません。
願わくは世尊よ、お説きください。
彼らはどこから来たのでしょうか。
何の因縁によって集まってきたのでしょうか。
「 偈 」 = 詩
○ 巨身大神通 智慧叵思議 其志念堅固 有大忍辱力 衆生所楽見 為従何所来
○ 是諸大威徳 精進菩薩衆 誰為其説法 教化而成就
○ 今此之大会 無量百千億 是諸菩薩等 皆欲知此事
○ 是諸菩薩衆 本末之因縁 無量徳世尊 唯願決衆疑
○ 巨身にして大神通あり 智慧は思議し叵し 其の志念は堅固にして 大忍辱力有り
○ 衆生の見んと楽う所なり 為た何所従り来れる
○ 是の諸の大威徳 精進の菩薩衆は 誰か其の為めに法を説き 教化して成就せる
○ 今此の大会の 無量百千億なる 是の諸の菩薩等は 皆な此の事を知らんと欲す
○ 是の諸の菩薩衆は 本末の因縁あらん
○ 無量徳の世尊よ 唯だ願わくは衆の疑いを決したまえ
彼らは大きな身体であり、大きな神通力があり、智恵は思議しがたいほどです。
その志や思いは堅固であり、大きな忍辱力があります。
人々が見たいと願う人々です。
彼らはどこから来たのでしょうか。 ( 中略 )
この多くの偉大な威徳があり精進の菩薩たちは、誰が彼らのために法を説き、教化して、成就させてきたのでしょうか。 ( 中略 )
いま、この会座の量り知れない千万億の多くの菩薩たちは、皆このことを知りたいと思っています。
この多くの大地から涌き出てきた菩薩たちは、発心してから涌き出てくるまでの因縁があるはずです。
量り知れない徳のある世尊よ。
ただ願わくは、多くの人々の疑いを晴らしてくださいますように。
そこで釈尊は、大地から涌き出てきた菩薩たちの正体を明かします。
○ 我今於此大衆 宣告汝等
○ 阿逸多 是諸大菩薩摩訶薩 無量無数阿僧祗従地涌出 汝等昔所未見者
○ 我於是娑婆世界得阿耨多羅三藐三菩提已 教化示導是諸菩薩 調伏其心 令発道意
○ 此諸菩薩 皆於是娑婆世界之下 此界虚空中住
○ 於諸経典 読誦通利 思惟分別 正憶念
○ 阿逸多 是諸善男子等 不楽在衆多有所説 常楽静処 勤行精進 未曽休息
○ 亦不依止人天而住 常楽深智 無有障礙 亦常楽於諸仏之法 一心精進 求無上慧
○ 我れは今 此の大衆に於いて 汝等に宣告す
○ 阿逸多よ 是の諸の大菩薩摩訶薩の無量無数阿僧祗にして地従り涌出せる 汝等の昔より未だ見ざる所の者は
○ 我れは是の娑婆世界に於いて阿耨多羅三藐三菩提を得已って 是の諸の菩薩を教化示導し 其の心を調伏して 道の意を発さしめたり
○ 此の諸の菩薩は 皆な是の娑婆世界の下 此の界の虚空の中に於いて住せり
○ 諸の経典に於いて 読誦通利し 思惟分別し 正憶念せり
○ 阿逸多よ 是の諸の善男子等は 衆に多って多く説く所有ることを楽わず
○ 常に静かなる処を楽い 勤行精進して 未だ曽て休息せず
○ 亦た人天に依止して住せず 常に深智を楽って 障礙有ること無し
○ 亦た常に諸仏の法を楽い 一心に精進して 無上慧を求む
「 私は今、この大勢の集まりにおいて、汝達に宣告する。
阿逸多よ。 この多くの大菩薩摩訶薩の量り知れない数えきれない阿僧祗の大地から涌き出てきた、汝等が昔からいまだに見たことがない者を、
私はこの娑婆世界において阿耨多羅三藐三菩提を獲得し終わってから、この多くの菩薩を教化し、示して指導し、その心を調えて、仏道への意志を起こさせてきた。
この多くの菩薩は、皆この娑婆世界の下にある、この世界の虚空の中において、とどまっていたのである。
多くの経典を読誦し内容に通じ、思惟し分別して、正しく記憶して心にとどめている。
阿逸多よ。 この多くの善男子たちは、大勢の中にいて多く説くことを願わず、常に静かなところを願い、勤めて修行し精進して、いまだかつて休息もしていない。
また人や天をよりどころにしてとどまることをせず、常に深い智恵を願って障礙もなく、また常に多くの仏の法を願い一心に精進して、無上の智恵を求めてきた 」 と。
この法華経の会座に集まった弟子たちや、正法 ・ 像法の時代の声聞の弟子たちは、釈尊が大通智勝仏の子として沙弥であった時に、教化された者たちです。
この大地から涌き出てきた菩薩たちは、それよりもはるかに遠い過去から釈尊の教化を受けその心を調えていて、末法に生まれ出て法華経を説き広める使命を持っているのです。
この大地から涌き出てきた菩薩たちは、末法で法華経を説くことを誓います。
その誓いを受けて、釈尊はこの菩薩たちに法華経のすべてを付嘱するのです。
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○ 并欲自決所疑 合掌向仏 以偈問曰
○ 無量千万億 大衆諸菩薩 昔所未曽見 願両足尊説 是従何所来 以何因縁集
○ 時に弥勒菩薩摩訶薩は 八千恒河沙の諸の菩薩等の心の念ずる所を知り
○ 并びに自ら疑う所を決せんと欲して 合掌し仏に向いたてまつりて 偈を以て問いて曰さく
○ 無量千万億 大衆の諸の菩薩は 昔より未だ曽て見ざる所なり
○ 願わくは両足尊説きたまえ 是れ何所従り来れる 何の因縁を以て集れる
その時、弥勒菩薩摩訶薩は八千の恒河沙の多くの菩薩たちが心に思っていることを知り、並びに自身の疑いをも晴らそうとして、合掌し、仏に向かって偈をもって、質問した。
量り知れない千万億の多くの菩薩たちは、昔からいまだかって見たことがありません。
願わくは世尊よ、お説きください。
彼らはどこから来たのでしょうか。
何の因縁によって集まってきたのでしょうか。
「 偈 」 = 詩
○ 巨身大神通 智慧叵思議 其志念堅固 有大忍辱力 衆生所楽見 為従何所来
○ 是諸大威徳 精進菩薩衆 誰為其説法 教化而成就
○ 今此之大会 無量百千億 是諸菩薩等 皆欲知此事
○ 是諸菩薩衆 本末之因縁 無量徳世尊 唯願決衆疑
○ 巨身にして大神通あり 智慧は思議し叵し 其の志念は堅固にして 大忍辱力有り
○ 衆生の見んと楽う所なり 為た何所従り来れる
○ 是の諸の大威徳 精進の菩薩衆は 誰か其の為めに法を説き 教化して成就せる
○ 今此の大会の 無量百千億なる 是の諸の菩薩等は 皆な此の事を知らんと欲す
○ 是の諸の菩薩衆は 本末の因縁あらん
○ 無量徳の世尊よ 唯だ願わくは衆の疑いを決したまえ
彼らは大きな身体であり、大きな神通力があり、智恵は思議しがたいほどです。
その志や思いは堅固であり、大きな忍辱力があります。
人々が見たいと願う人々です。
彼らはどこから来たのでしょうか。 ( 中略 )
この多くの偉大な威徳があり精進の菩薩たちは、誰が彼らのために法を説き、教化して、成就させてきたのでしょうか。 ( 中略 )
いま、この会座の量り知れない千万億の多くの菩薩たちは、皆このことを知りたいと思っています。
この多くの大地から涌き出てきた菩薩たちは、発心してから涌き出てくるまでの因縁があるはずです。
量り知れない徳のある世尊よ。
ただ願わくは、多くの人々の疑いを晴らしてくださいますように。
そこで釈尊は、大地から涌き出てきた菩薩たちの正体を明かします。
○ 我今於此大衆 宣告汝等
○ 阿逸多 是諸大菩薩摩訶薩 無量無数阿僧祗従地涌出 汝等昔所未見者
○ 我於是娑婆世界得阿耨多羅三藐三菩提已 教化示導是諸菩薩 調伏其心 令発道意
○ 此諸菩薩 皆於是娑婆世界之下 此界虚空中住
○ 於諸経典 読誦通利 思惟分別 正憶念
○ 阿逸多 是諸善男子等 不楽在衆多有所説 常楽静処 勤行精進 未曽休息
○ 亦不依止人天而住 常楽深智 無有障礙 亦常楽於諸仏之法 一心精進 求無上慧
○ 我れは今 此の大衆に於いて 汝等に宣告す
○ 阿逸多よ 是の諸の大菩薩摩訶薩の無量無数阿僧祗にして地従り涌出せる 汝等の昔より未だ見ざる所の者は
○ 我れは是の娑婆世界に於いて阿耨多羅三藐三菩提を得已って 是の諸の菩薩を教化示導し 其の心を調伏して 道の意を発さしめたり
○ 此の諸の菩薩は 皆な是の娑婆世界の下 此の界の虚空の中に於いて住せり
○ 諸の経典に於いて 読誦通利し 思惟分別し 正憶念せり
○ 阿逸多よ 是の諸の善男子等は 衆に多って多く説く所有ることを楽わず
○ 常に静かなる処を楽い 勤行精進して 未だ曽て休息せず
○ 亦た人天に依止して住せず 常に深智を楽って 障礙有ること無し
○ 亦た常に諸仏の法を楽い 一心に精進して 無上慧を求む
「 私は今、この大勢の集まりにおいて、汝達に宣告する。
阿逸多よ。 この多くの大菩薩摩訶薩の量り知れない数えきれない阿僧祗の大地から涌き出てきた、汝等が昔からいまだに見たことがない者を、
私はこの娑婆世界において阿耨多羅三藐三菩提を獲得し終わってから、この多くの菩薩を教化し、示して指導し、その心を調えて、仏道への意志を起こさせてきた。
この多くの菩薩は、皆この娑婆世界の下にある、この世界の虚空の中において、とどまっていたのである。
多くの経典を読誦し内容に通じ、思惟し分別して、正しく記憶して心にとどめている。
阿逸多よ。 この多くの善男子たちは、大勢の中にいて多く説くことを願わず、常に静かなところを願い、勤めて修行し精進して、いまだかつて休息もしていない。
また人や天をよりどころにしてとどまることをせず、常に深い智恵を願って障礙もなく、また常に多くの仏の法を願い一心に精進して、無上の智恵を求めてきた 」 と。
この法華経の会座に集まった弟子たちや、正法 ・ 像法の時代の声聞の弟子たちは、釈尊が大通智勝仏の子として沙弥であった時に、教化された者たちです。
この大地から涌き出てきた菩薩たちは、それよりもはるかに遠い過去から釈尊の教化を受けその心を調えていて、末法に生まれ出て法華経を説き広める使命を持っているのです。
この大地から涌き出てきた菩薩たちは、末法で法華経を説くことを誓います。
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by inochi-kibou-chie
| 2011-12-31 04:00
| 【 第二章 】 地涌の菩薩 ②